適応ファイナンスコンソーシアム これまでの活動について
私たち「適応ファイナンスコンソーシアム」は、地球温暖化を主たる要因とした地球規模での気候変動に関して、気候変動から受ける社会や経済、自然環境等に係る被害等の影響を防止又は軽減し、その持続可能性を高める「適応策」への資金循環を加速させることを目的に活動しています。ここでは、これまでの主な活動をご紹介します。
COP28への参加(2023年11月〜12月)
2023年、ドバイ(アラブ首長国連邦)で開催された COP28 において、「適応コンソーシアム準備室」としてジャパン・パビリオンへ出展しました。また、UNFCCCのGlobal Innovation Hub(GeSIパビリオン)では、NECの森田隆之CEOがキーノートスピーチに登壇し、国際社会に向けて適応ファイナンスの重要性を発信しました。

講演するNECの森田CEO
適応ファイナンスコンソーシアムの設立(2024年3月)
2024年3月、NECと三井住友海上火災保険が幹事社となり、任意団体として「適応ファイナンスコンソーシアム」を設立しました(プレスリリース)。気候変動に対する適応への資金循環を民間主導で目指す新たな取り組みがスタートしました。

COP29への出展(2024年11月)
2024年の COP29(アゼルバイジャン・バクー開催) では、「適応ファイナンスコンソーシアム」として日本国政府が運営するジャパン・パビリオンに出展しました。

COP29会場
展示では、災害対策による経済効果を「適応価値」として可視化し、それに基づく投資を促進するという概念や事例を約150組の来場者に対して紹介しました。適応策導入による経済的効果を明らかにすることで、公共事業に民間資金を活用するビジネスモデルや、地域全体の被害リスク抑制による経済的損失の低減可能性を示しました。来場者からは取り組みの重要性について肯定的な反応が聞かれると共に、実地での実践がより強く期待されていることがわかりました。
適応ファイナンスコンソーシアムの展示

展示内で紹介したデモ画面
環境省主催セミナー「アジア太平洋地域における早期警戒システム(EWS)の更なる推進と新たな連携の可能性」に登壇したNEC GX事業開発統括部の佐藤美紀統括部長は、デジタル技術を活用し適応策への投資促進を目指す適応ファイナンスコンソーシアムの取り組みを紹介。また、適応ファイナンスコンソーシアム代表理事の野口聡一はビデオメッセージを通じ、宇宙飛行士として地球を見つめた経験から、地球規模での防災・減災への取り組みの必要性、事前防災策導入のための適応ファイナンスの重要性を発信し、多くの注目を集めました。

NEC・佐藤統括部長による講演

野口代表理事のビデオメッセージ
一般社団法人化(2025年2月)
2025年2月、「一般社団法人 適応ファイナンスコンソーシアム」として法人化。会員企業を募集し、本格的な活動を開始しました。
キックオフ交流会の開催(2025年6月)
法人化後初の大規模イベントとして「キックオフ交流会」を東京都内で開催。関係者がはじめて一堂に会し、適応ファイナンスの可能性や共創の方向性について活発な意見交換が行われました。詳しくはこちら

ウェブサイト開設(2025年7月)
2025年7月、公式ウェブサイトを開設しました。
今後は本サイトを通じて活動状況や最新情報を発信し、様々なネットワークと連携しながら、適応ファイナンスの普及と実装を目指していきます。
今後に向けて
これまでの活動を礎に私たちは、適応策の価値を見える化し、資金が循環する市場をつくることを目指して社会実装に向けた取り組みを一層加速していきます。
気候変動への適応を支える新たなファイナンスの仕組みを、皆さまとともに実現していきます。
※COP28、COP29の写真はNEC提供